任天堂が新型Wiiにソーシャル機能、ユーザー間の交流可能に
任天堂が日本時間4日朝、岩田聡社長のビデオメッセージをインターネット放送で公開した。Wii Uは、米ロサンゼルスで開幕する世界最大のゲーム見本市「E3」に先駆けて5日午前9時(日本時間6日午前1時)に完成版を正式に公開する。その発表を前に、ビデオメッセージを通じてWii Uの一部機能を明らかにすることで、ユーザーの関心を高めるねらいとみられる。
ミーバースは、Wii Uをインターネットで結んで、任天堂のゲーム機のキャラクター「Mii(ミー)」を交流させる機能。プレーヤー同士でゲームの感想を共有したり、ゲーム攻略の情報を交換したりできる。Wii Uのほか携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」、将来の任天堂のハード機にも搭載する。ウェブブラウザーでの軌道で、パソコンやスマートフォンでの利用もできるようにする。
<ゲームを共感の場に>
同放送で岩田社長は「ゲームを共感の場にする」とした上で、ミーバース機能を通じて「たとえ部屋に1人しかいなくても、同じゲームを楽しむ世界中の見知らぬプレーヤーと遊ぶことができる」と述べた。
任天堂は同社のネットワークを「ニンテンドーネットワーク」と総称して強化を図っている。このため、今年8月以降に発売するすべての自社ソフトのダウンロード販売を始める。携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」から始めるが、Wii Uでもダウンロード販売を広げることで、オンライン事業を拡大する。
SNS機能のミーバースの開始もネットワーク強化の一環で、同日朝のインターネット放送では、Wii Uのタブレット型コントローラーを利用したテレビ電話やビデオチャット機能のイメージ映像が流され、任天堂として、ネットワークによるコミュニケーション機能を強化する方針が鮮明に打ち出された。
<タブレット型コントローラーは「ゲームパッド」に>
また岩田社長は同日のビデオメッセージで、Wii Uに付属する6.2型タッチパネル液晶を搭載したタブレット型コントローラーを「Wii Uゲームパッド」という名称にしたことを明らかにした。Wii U本体は、昨年6月のE3で公表した形状から部分的に変更を加えた。
まず、パッドの両サイドに搭載するスライドパッドを、よりゲームに没頭しやすくするための織り込みができるアナログスティックにした。また、非接触ICの国際規格「NFC」を搭載し、決済機能などに応用できるようにした。さらに、ゲームパッドにテレビの赤外線リモコンを付けて、ユーザーがWiiUに触る時間を増やす工夫を施した。
Wii Uは、従来のWiiリモコンやヌンチャク、バランスボードも周辺機器として使える。また、同日のビデオメッセージで岩田社長は、Wii Uのタブレット型のゲームパッドのほか、ゲームのコアユーザーの需要を意識したとみられる従来型のボタン操作による「Wii U PROコントローラ」も発表した。
Wii Uは今年の年末商戦に日米欧豪で発売の予定。5日(日本時間6日)から始まるE3では完成版を展示するが、価格と実際の発売日はE3期間中の発表は見送る。
<ライトユーザーに「わかりにくさ」も>
ビデオメッセージは、同日の株式市場の取引前に配信されたが、同日の株価の反応は鈍く、前日比横ばいで取引を終了した。任天堂は「ゲーム人口拡大」のもとで、女性や高齢者を含む「ライトユーザー」を取り込んできた歴史があるが、ネットワーク分野の強化やタブレット型コントローラーの採用は「ユーザーにとってわかりにくいので、任天堂はきちんと説明する必要が出てくるだろう」(アナリスト)との見方も出ていた。
任天堂が強化するネットワーク分野については、ソニー<6758T>も注力する分野で、ゲーム分野だけでなく映画や音楽も含めた「ソニーエンタテインメントネットワーク(SEN)」を立ち上げて充実を図っている。岩井コスモ証券本店法人営業部副部長の中島肇氏は「任天堂はオンラインの分野で遅れをとっているので、この分野に入ることはいいことだ。ただ問題は、そこでどのように利益を上げるかだ」と指摘していた。
そういうのはやらんからどっちでもええわ。
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