任天堂、3DS不振で初の最終赤字へ 年末に有力ソフト投入
大阪市内の会見で岩田聡社長は、携帯ゲーム機「3DS」の販売動向について「ハードの普及が先行して収益に悪い影響が出た」と述べ、年末商戦に向け有力ソフトの投入により巻き返しを図る考えを明らかにした。
黒字予想が一転、赤字見通しになるのは、上期中に為替差損として営業外費用524億円を計上したことに加え、3DSとDS用のソフト販売が想定を下回って推移しているため。連結売上高予想も前回予想から1100億円引き下げ、前年比22.1%減の7900億円に、営業利益予想も前回予想の350億円から、前年比99.4%減の10億円に大幅下方修正した。通期売上高、営業利益予想の下方修正は今期で2回目となる。
任天堂は同日、8月に販売価格を1万円値下げした「3DS」について、通期のハード販売計画は1600万台と従来計画を据え置いたが、ソフト販売計画は5000万本(従来は7000万本)に引き下げた。また、「DS」の通期ハード販売計画も、従来の900万台から600万台に下方修正した。
トムソン・ロイター・エスティメーツによると、任天堂が予想した通期連結営業利益予想は、アナリスト21人が過去90日間に出した予測の平均値330億円を96.9%下回っている。2011年4―9月連結営業損益は573億円の赤字に転落。また、上期中に為替差損524億円を営業外費用で計上し、中間期の経常損益は1078億円の赤字(前年同期は41億円の赤字)となった。12年3月期の経常損益予想は300億円の赤字。前提為替レートはドル/円で77円(従来は80円)、ユーロ/円で106円(同115円)に変更した。


ニンテンドー3DS、値下げ効果で販売58倍に
11日に3DSの価格を従来の2万5000円から1万円値下げした効果で、7月28日の値下げ発表前の同月18~24日(3万2381台)から約6・6倍も増え、2月の発売直後(37万1326台)に次ぐ水準となった。
3DSは、裸眼で3次元(3D)画像のゲームを楽しめるのが特徴だが、ソフト不足から販売不振が続いていた。任天堂は発売後約5か月半で異例の大幅値下げに踏み切り、年末商戦に向け立て直しを図っている。
すげーのか、それ程売れてなかったのか。

