元阪神の桜井 アイランドリーグ・香川入り
桜井は2002年に大阪・PL学園高から阪神入団。昨オフに戦力外となった。


ランキングはこちらをクリックお願いしますm(_ _)m


tag : 四国アイランドリーグplus香川桜井広大
阪神戦力外の桜井、海外も視野
眠れぬ夜が続く。野球しかない。何度考えてもその思いは変わらない。なのに力いっぱいバットを振る場所は、いまだ見つからない。
「お金じゃない。どこでもいいから野球をやりたい。やり切りたい…」
焦り、悔しさ、もどかしさ…。そして同時に、今まで当たり前のようにあった環境がどれほど恵まれたものであったのかを思い知った。
01年度ドラフトでPL学園高からドラフト4位で入団。07年開幕後に1軍初昇格を果たすと、右翼レギュラーに定着した。09年には規定打席にこそ届かなかったものの打率・302、12本塁打の活躍。しかし翌年に右肘痛を発症。オフに手術を受けて今季の巻き返しにかけたが、出場機会は得られなかった。
「壊れても仕方ないと思いながらやったつもりだったけど、知らず知らずのうちにセーブしていたかもしれない。自分に甘さがあった」
復活を阻み続けた右肘。夏場には打撃にも影響を及ぼしたこともあったが、9月にはフルスイング、全力での送球ができるまでに回復した。完治への手応えを感じた矢先の戦力外通告。「壊れるまでやればよかった」。尽きぬ後悔。しかしそれと引き換えに、復活への土台だけは残った。
年内の鳴尾浜球場での自主トレを経て、年明け早々に兵庫県内の施設で自主トレを再開する。今後は引き続き国内球団からのオファー待ちながら韓国球界など海外にも視野を広げながら活躍の場を模索する考えだ。
戦力外通告を受けた後、自宅でタテジマ全927打席をDVDで振り返った。07年7月11日、東京ドームでの初本塁打。何度も見た。この回、先頭・金本が四球。続く林の右前打に、アニキは左ひざの痛みをこらえながら三塁まで達し、桜井の一発を呼び込んだ。
「もし無死一、二塁だったらバントのサインだったはず。金本さんとファンの声援が打たせてくれたホームランです。最高の環境で野球をやらせてもらったのに、期待に応えられなかった。それが悔しい…」
大好きだったタテジマ、そして虎党との別れ。でも、ここでバットを置くわけにはいかない。夢がある。非情通告から80日が過ぎた今もなお、何度も夢に現れるあの光景が、桜井の体を揺さぶり起こすのだ。
いつかまた甲子園の打席に立ちたい。甲子園のバックスクリーンに、でっかいホームランを叩き込みたい‐。


ランキングはこちらをクリックお願いしますm(_ _)m

